


<概要>
奉先寺の掛仏は朝鮮後期に製作された仏画である。
1735年(英祖11年)、尚宮のイ・ソンエが暎嬪金氏(1669-1735:正祖の母)のために製作した。
暎嬪金氏は粛宗の後宮で、淸陰 金尙憲の孫の孫、金壽增の孫、奏請副使 金昌國の娘であった。
掛仏の画面の上側には毘盧舍那三身仏が、また中央下には6体の菩薩が描かれており、頭光の周りには阿難陀や迦葉を始めとする10名の弟子や天君、天女が儀式を行う姿が描かれている。
また、この阿難陀と迦葉の間には天女と童子が、その下の端には天女と八部衆が描かれている。
三身仏たちは全体的にやや重厚かつ厚徳に表現されており、いますぐにでも絵から抜け出し衆生救済でも行いそうな姿である。
奉先寺の掛仏は、19世紀の仏画にはまず見られない、明るい淡彩の色彩の効果により一層深みを増している。
朝鮮末期の仏画に見られる図式的かつ形式的な装飾美は全く見られない。
人物たちの力強い動きや衣装、そして躍動感ある雲の描写などが非常にバランスよく配置された傑作である。
現在も、毎年4月8日の釈迦の誕生日など、特別な日には大法堂の左側に飾られる。